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先日、講演のあとでひとりの女性が歩み寄り、わたしに質問されました。
「今日のお話のような視野を持つためにどんな勉強をされたのですか?」
わたしの話の中に、
心理学、哲学、コーチングなどに通じる内容もあったようで、
そんな質問が出たのでしょう。
わたしは、心理学も哲学もコーチングも勉強したことはありません。
講演内容が、声や言葉の専門的な話ばかりかと思っていたら、
その方にとっては良い意味で、予想を裏切ったのだそうです。
あまり考えもしなかったことだったので、
あらためて考えました。
なぜそのような思考回路が作られたのか。
その所以を考えました。
意識的に、
あるときは無意識に、
できるだけ多様な人がいる環境に身を置こうとしてきたこと。
言い変えれば、居心地の良い場所に、あえてい続けなかったこと。
世の中にはいろいろな人がいます。
自分と違ってあたりまえです。
自分と違うからといって、排除したり差別したり遠ざけたりしない。
そんな訓練(?)が、それなりに出来ているのかな、と思います。
というより、むしろ違いを見つけることは、とても面白いことです。
まさに、人間社会も「生物多様性」、ですね。
この視点を見失うと、なんでも分類分けして、
違いを優劣に置き換え、自分と違うものを排除し、攻撃し…、となっていきます。
「我が民族は、世界一優れている」などと耳にすると、
では、劣っている民族があるのか、とわたしは不安を覚えます。
それから。
できるだけ想像の翼を広げようとしてきました。
想像力が欠けると、身内や仲間は大事にするけれど、
それ以外の人たちをまったく目にもとめなくなります。
相手によって言葉や態度が180度変わってしまいます。
自分の視野に入るものは、この世のほんのわずかなものたち。
放送の経験からは、サイレントマジョリティの存在を知りました。
見えるものから見えないものがどうつながっているか、
想像できる人でありたいです。
そんなふたつの指針が、わたしという人間を創ってきたのかな、と思います。
違いを認め合い、受け入れる関係性。
すぐ隣の人だけではなく、
地球を半周した先に生きる人びととも共生する想像力。
それがつながってゆき、平和な星への一歩が踏み出せるようになるのではないでしょうか。
そんな思いを胸に、これからも歌い語り続けたいと思います。
《こころとからだの平和バトン》 第三日目
このバトンは、広島市西区太光寺の副住職東和空さんの発案で、
天城流湯治法 杉本錬堂さんから始まったものだそうです。
三日間、心と体について思うところを書き、
その後、二人の方にバトンを渡して行くとのこと。
わたしは、同じ誕生日(2月25日)という不思議なご縁の
演出家 青柳敦子さん(通称:あおさん)からバトンを受け取りました。
ふだんから必要に迫られないと書くことをしないわたし。
考え、書くという表現の根元的なチャンスをいただいたことに心より感謝します!
※ 実は、6月24日、あおさんからバトンが届く前に走り出しました(笑)
そして、今日、次の人へバトンを渡す直前になりましたがバトンが届きました〜(再笑)
わたしがバトンを渡す人は、栗原まるこさんと“匿名アーティスト”のSさんです。
*Sさんは、バトンを渡すときに匿名を条件に引き受けてくださいました。
おそらくWeb上のどこかでバトンがつながって行くことと思います。
*まるこさんは、8月15日に開くコンサート「同じ時代(とき)、この星に生まれて。」のチラシを共に生みの苦しみを乗り越えて創ってくださった画家であり、グラフィックアーティストです。
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